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【福祉用具】福祉用具サービス計画の意義

「福祉用具サービス計画作成ガイドライン」では、福祉用具サービス計画の5つの意義があげられています。今回は、その5つの意義をご紹介いたします

1.福祉用具サービスの目標や内容に対する利用者等の理解の促進
福祉用具サービス計画を用いることで、利用者や家族に対して福祉用具の利用目標や選
定理由、活用方法を含む利用上の留意点を明確に説明することができます。
特に利用目標については、利用者が目指す生活の実現に向けて福祉用具を効果的に利用
できるよう、利用者や家族だけでなく、関係する他職種とも共有する必要があり、文書化して示すことが有効です。

2.利用者の状態像等の変化に応じた福祉用具の提供
福祉用具の選定にあたっては、利用者の状態像等を把握し、それを根拠として最適なものを判断することが重要です。福祉用具サービス計画において、それぞれの福祉用具の選定理由を明確にしておくことで、利用者の状態像等に変化があった場合に現在の選定理由を再確認したうえで、福祉用具の見直しが必要かを判断するといったシームレスの対応が可能になります。 

3.事故防止・リスクマネジメント
福祉用具の利用に際しては、誤った使い方による事故やトラブルを防ぐための支援も重要です。利用者や家族をはじめ、日常的に福祉用具の利用に関わる介護職等に対して、福祉用具の適切な活用方法や利用上の留意事項等について、福祉用具サービス計画を通じてあらかじめ伝えることにより、事故やトラブルを未然に防ぐことにつながります。
また、万が一、事故が発生した場合においても、事故の検証から得られた結果と福祉用具サービス計画等の記録をもとに、利用者や家族に説明すべき内容をさらに整理することで、今後の事故防止に役立てることができます。

4.関係者間の情報共有・共通理解
利用者が住み慣れた地域で自分らしく生活を続けていくためには、多職種(福祉用具専門相談員を含む医療・介護・福祉の専門職)等の関係者間で支援に必要な情報を共有し、生活目標等について共通理解のもと連携し、利用者を支えていく体制が重要です。しかしながら、介護施設等と違い、在宅では必ずしも関係者が常に顔を合わせられるわけではありません。そのため、利用者の状態像や利用するサービス内容等に関する情報を記録として残し、その情報を関係者間で共有することが重要となります。福祉用具サービス計画は、そのような記録類の1 つであり、他のサービスの記録と同様、関係者間で活用することが期待されます。

5.福祉用具専門相談員のスキルアップ
福祉用具サービス計画の作成にあたっては、利用者の生活のニーズや状態像といった情
報を適切に把握・整理し、文章化する等の作業を行う必要があり、そこでは多様な知識や技術が求められます。福祉用具サービス計画の作成に必要な、これらの知識や技術の習得に向けて日々研鑽を積むことで、専門職としての自覚が促され、福祉用具専門相談員としての資質と専門性の向上が期待されます。

本人や家族が目指す生活像(目標)達成に向け、福祉用具専門相談員が作成している福祉用具サービス計画書やモニタリングシートの情報も、ぜひ活用ください。

■厚生労働省 福祉用具サービス計画ガイドライン
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000043462.html